医療者向け情報

骨粗鬆症の新時代
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骨粗鬆症による骨折
 このような中で、最近、大きく進歩した分野が骨粗鬆症です。
骨粗鬆症は加齢とともに進行するために、疾病ではなく老化現象であるという考え方もありました。
しかし、最近では、骨粗鬆症による骨折のうち、寝たきりになる可能性のある大腿骨頚部骨折(足の付け根の骨折)のみでなく、脊椎圧迫骨折(背骨が潰れる骨折)も消化や呼吸機能に影響を与え、死亡率にさえ影響を与えることが判明してきました。
骨粗鬆症は、世界的な高齢化社会の中にあって、骨折を起こす重要な疾患として再認識されてきています。

骨粗鬆症の新しい治療
 最近になり、治療薬としてビスフォスフォネートという種類の薬剤が登場し、先ほどの足の付け根の骨折を約50%にまで減少させることができるようになりました。
この薬剤は、脊骨の骨折も約50%に減らし、背骨の骨折を何回も起こす確率はなんと80-90%に抑制することがわかっています。
前述のコレステロールや高血圧の薬剤と比較すると、薬の効果がかなり高いことがおわかりと思います。
ごく最近の研究では、この薬剤はコレステロールや高血圧の薬がほぼ一生の間服用を続ける必要があるのと異なり、一定期間のみ服用すると、その効果が一生涯持続する可能性が指摘されています。


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